わかみず会

わかみず会

2014年(平成26年)
開催回・開催日

第355回(2014/12/3)

発表題目

経済物理学株式市場の高騰と暴落 −アベノミクス相場を振り返って−

発表者

中辻 等

資料

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内容

「川の宝石」と呼ばれ、翡翠(ひすい)の語源でもある翡翠(かわせみ)。この カワセミ撮影に熱中しています。カワセミは弾丸のように水に飛び込み、瞬く間 に小魚を捕えて空中に飛び上がります。まるで株式市場の暴落と高騰を見るが如 くです。それを撮影するには高速連射できるカメラが必要で、ヘッジファンドが 利用する超高速取引を連想します。またカワセミを撮影できるチャンスは多くて 日に数回、時には出会わない日もあり、チャンスを待つしかありません。株式投 資も数少ない機会を見逃さずいかに捕まえるかが問われます。

今回はカワセミの写真を先ず紹介させていただきます。この俊敏に動きかつ予測 しがたい動きをする小さな鳥と株式市場の挙動とは似ています。株式市場では、 高騰と暴落がある程度予測できます。しかしその予測を妨げるのが、人の心理で す。不都合な予測結果を否定する傾向があります。株価高騰の予測式とその結果 をまず紹介します。しかし、予測しながら、結果無視する。人間は「見たくない ものは見ない。」という経験則も紹介します。

予測しがたい株式市場の挙動を解明しようとしたのがフラクタル理論のマンデル ブローです。彼の説や株式市場を自然界の成長法則で解明しようとしたエリオッ ト波動説の紹介は次回とさせていただきます。

大きく下落していた株式市場や低迷していた景気を復活させたのはアベノミクス でした。しかし、その利益を享受できる層は限定されており、財政規律との葛藤 も続きます。到達点とその課題を整理します。日本経済の60年周期説によると、 今後20年間は上昇期になります。日本は20年余りの停滞から脱却し再び浮揚する ことが期待されますが、年金生活者にとってはインフレは警戒を要します。イン フレ対策として株式投資もその方策の一つですが、リスクもあります。

今回は安全・確実な投資方法も紹介しますが、60年周期説など経済循環説は次々 回にでも解説させて頂きます。アベノミクスや諸説の検証を兼ねて毎年報告させ ていただければ有難く。その際、野鳥撮影の進捗も同時に報告させて頂きます。

付録として株式市場のモデル、特に自動車産業などの輸出産業のモデルを紹介し ます。株式市場の投資チャンスは極値(底値)にありますが、それを見極める方 法とそのリスクおよび回避策も紹介します。カワセミ撮影もフォーカスを極値に 合わせるのがコツと伝授されました。水から飛び出る瞬間と止まり木に留まる瞬 間です。そこに焦点を事前に合わせ連射するのです。そのスキル獲得に苦労して います。時間があれば、連射で撮影したカワセミのダイビングシーンも紹介します。

開催回・開催日

第354回(2014/11/19)

発表題目

ポリオミノの宇宙

発表者

川辺 治之

資料

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内容

ポリオミノとは、何個かの同じ大きさの正方形をそれぞれほかの正方形のある辺 全体とつないで作られた図形である。

一種類のポリオミノのいくつかの複製、あるいは同じ数の正方形からなるポリオ ミノ全種類を用いて、与えられた領域を敷き詰めるというさまざまな種類のパズ ルが考案され、解かれている。

このような敷き詰めの問題の多くは、しらみつぶしによる全候補の検査が必要に なるが、全候補を調べなくても敷き詰め可能あるいは不可能であることがわかる ものを紹介する。

開催回・開催日

第354回(2014/11/19)

発表題目

ポリオミノの宇宙

発表者

川辺 治之

資料

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内容

ポリオミノとは、何個かの同じ大きさの正方形をそれぞれほかの正方形のある辺全体とつないで作られた図形である。
一種類のポリオミノのいくつかの複製、あるいは同じ数の正方形からなるポリオミノ全種類を用いて、与えられた領域を敷き詰めるというさまざまな種類のパズルが考案され、解かれている。
このような敷き詰めの問題の多くは、しらみつぶしによる全候補の検査が必要になるが、全候補を調べなくても敷き詰め可能あるいは不可能であることがわかるものを紹介する。

開催回・開催日

第353回(2014/11/5)

発表題目

「マヌの法典」にみる老齢期の生活 第2回

発表者

山崎 利治

資料

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内容

352回の内容に同じ。 ※講演資料:ノートを追加しました(2014/11/10 資料A)。

開催回・開催日

第352回(2014/10/22)

発表題目

「マヌの法典」にみる老齢期の生活 第1回

発表者

山崎 利治

資料

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内容

下記の第VI章「林住期・遊行期」の覗き見である。
 
 田辺繁子訳『マヌの法典』岩波書店,1953.(岩波文庫)  
これは古代インドの生活規範であると知り、そこでの老齢期の過ごし方を知りた くなった.自分の老化が興味をもたせたのである。インドの地理・歴史・文化・ 言語に無知な上、訪ねたこともないので感覚としてもよく分からないが、いろい ろ印象に残ったので、敢えてお話し、誤解や不明箇所のご教示を請うとの相変わ らずの魂胆である。
 
わかみず会2回を予定されたのでつぎのような計画を考えた。
 
<第1回>
インド人の生活目的は法・財・色であるといわれる。財は増殖、色は子孫繁栄、 法は祭祀の実行である。これに最終目的である解脱が加わる。この解脱が厄介で 伝統的な宗教・哲学に言及しなければならない。そこでヴェーダとウパニシャッ ドを駆け足で眺める。
 
<第2回>
マヌの法典の第6章を眺める。これは学生としてヴェーダを学び,バラモン社会 に誕生した再生族が家に帰り、結婚し家業に励み、男子の孫をもち顔に皺ができ 白髪がみえるようになれば家督を譲り、引退する。その後の生活がこの章の話題 である。ここでは、人生の目的は解脱である。法典の現世肯定の基調は哀調を帯びてくる。

開催回・開催日

第351回(2014/10/8)

発表題目

科学哲学はくだらない、か?

発表者

前田 英次郎

資料

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内容

須藤靖さん(東大教授、宇宙物理学)は、たまたま目にした科学哲学に関する文 章を読んで、非常に驚きました。”因果論”についての文章でしたが、全く無内 容な主張を大真面目に展開しています。これで学術書のつもりか・・・。伊勢田 哲治さん(京大准教授、科学哲学)に、東大駒場に科学哲学についてひどいこと を言っている人がいる、という話が伝わってきました。

河出書房の編集者と打ち合わせの際に、その話をしたところ、対談をしませんか という提案があり、須藤さんの承諾を得て2012年の3月と7月に長時間の対談が行 われ、その結果が、
 
 『科学を語るとはどういうことか 科学者、哲学者にモノ申す』
 (須藤靖、伊勢田哲治 著/河出ブックス)
 
にまとまりました。この本を紹介する予定です。しかし、対談の面白さは要約す ると消えてしまいそうで、困っています。

開催回・開催日

第350回(2014/9/24)

発表題目

束論と応用(2)

発表者

柳生 孝昭

資料

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内容

論理と数学は、先験的な知と見なされるのが普通だが、経験に依存するという主 張も無くはない。

量子力学が、標準論理とは異なる論理 ─ 「量子論理」─ を生み出したという 見解は、その一つである。だが、それは真実か?量子力学は、数学、延いては科 学一般を基礎付ける、超領域的な知としての「論理」の名で呼ばれるのに相応し いか?この疑問に応えることを含め、量子論理を学ぶ。

その準備として、量子論理が非標準的な論理であると言う理由が、量子的命題の 成す束が分配律に従わないという点に在ることに鑑み、束の基本的性質を確認する。

併せて、命題論理やbit列の空間等、計算機科学と関わりの深い例も一瞥して置きたい。

開催回・開催日

第349回(2014/9/10)

発表題目

束論と応用(1)

発表者

柳生 孝昭

資料

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内容

論理と数学は、先験的な知と見なされるのが普通だが、経験に依存するという主 張も無くはない。

量子力学が、標準論理とは異なる論理 ─ 「量子論理」─ を生み出したという 見解は、その一つである。だが、それは真実か?量子力学は、数学、延いては科 学一般を基礎付ける、超領域的な知としての「論理」の名で呼ばれるのに相応し いか?この疑問に応えることを含め、量子論理を学ぶ。

その準備として、量子論理が非標準的な論理であると言う理由が、量子的命題の 成す束が分配律に従わないという点に在ることに鑑み、束の基本的性質を確認する。

併せて、命題論理やbit列の空間等、計算機科学と関わりの深い例も一瞥して置きたい。

開催回・開催日

第348回(2014/7/2)

発表題目

イラストロジックを解く

発表者

前田 英次郎

資料

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内容

イラストロジックはパズルの中でも最高クラスの傑作だろう。小さなもの、大画 面のもの、簡単に解けるもの、手がかりが見つけにくいもの、厄介な推論が必要 なもの、など色々取り揃えた雑誌が書店にずらりと並んでいる。

解けると絵になっているのが最大の魅力で、完成時の達成感だけでなく、絵が徐 々に見えてきて、出来上がりを想像していると、少し進むと意外な絵に変貌した りもする。 これが日本でできたパズルだというところもうれしい。

ニコリが外国で流行らせた、SUDOKUやKAKKUROは輸入品の再輸出なので、これも 輸出してほしいと思う。出版されている傑作問題集も多いことだし。

この種のパズルをプログラムで解くのは、ある意味禁じ手ではあるが、鉛筆片手 の人間とコンピュータのできることの違いは面白い面もある。

その辺りをお話ししたいと思っています。

開催回・開催日

第347回(2014/6/18)

発表題目

アルゴリズムの進化(線形計画法)

発表者

前田 英次郎

資料

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内容

線形計画法(Linear Programming)には、60年代から20年ほど付き合ってきました。 最初に出会った計算機は、OKITAC 5090。メモリーは4000ワードでした。LPの解法 である単体法はきれいな算法で、効率も十分でした。

付き合う機械が IBM 7090、IBM 360 と変わり、ハードの能力が上がると、扱う問 題も大型化します。計算量は問題サイズの2乗、3乗に比例して増大します。アルゴ リズムの改良が急務になります。問題が大きくなったことで、意外なことに解くべ き問題が変わってしまいました。大きい問題を見ることは、小さい問題を虫メガネ や顕微鏡で見るようなものでした。それまで気付かなかった、問題の構造が見えて きたのです。

敵の正体(の一部)が見えてきて、攻略法の新展開が始まります。80年代に内点法 が発明されて、世界がガラッと変わりますが、その辺りまでの歴史をハードの変遷 と並べて見てみようと思います。

開催回・開催日

第346回(2014/6/4)

発表題目

写真のトピックス

発表者

鈴木 勝

資料

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内容

3年前に仕事を引退しましたが、これからは旅行に行く機会が多くなると思って、そ れまでのコンパクトデジカメでは物足りないので、ミラーレス一眼カメラを購入し ました。折角なので、その使い方に慣れるために、デジカメ教室に通うとともに、 近所の写真愛好者のクラブにも参加しています。実際には他にも趣味があるため、 自分で写真撮影に出かけることはほとんどなく、教室やクラブで企画した撮影会に 参加するだけですので、なかなか上達しません。

そこで今回は、たまたま読んで面白かった本から、写真に関係するトピックスをい くつか紹介させていただきます。

 
 <内容>
 ・種々のカメラの原理
 ・フェルメールとカメラ・オブスクラ
 ・ロバート・キャパの有名な写真
 ・デジタル写真の修正/仕上げ
 
 <参考文献>
 @「図解 カメラの歴史」神立尚紀、講談社ブルーバックス、2012/8
 A「フェルメールのカメラ」フィリップ・ステッドマン、新曜社、2010/9
 B「キャパの十字架」沢木耕太郎、文藝春秋、2013/2
 C「Photoshop Lightroom 5 逆引きデザイン事典」鹿野宏他、翔泳社、2013/12

開催回・開催日

第345回(2014/5/21)

発表題目

サービスCAD企画案

発表者

大塚 仁司

資料

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内容

日本の実質GDP70%、就業者数の67%をサービス産業(業務)が占めているにも かかわらず、その労働生産性は他業種、他先進国に比べて劣っており、いかに サービスの生産性を向上させるかが大きな課題になっている。

経済産業省のサービス産業のイノベーションと生産性に関する研究会では、サー ビス分野において科学的・工学的アプローチ、製造業ノウハウの活用などを行い、 新たな視点でサービス産業の活性化を図るべきと提言がなされている。

これらの動向を踏まえ、アイヴィスの新ビジネス創出テーマとして、モノづくり の領域における製品設計CADの開発経験を活かし、サービス分野におけるサービス 設計支援ツー ル(仮称:サービスCAD)の開発を企画立案中である。まだ検討が 浅い段階ではあるが今までの検討内容をレビューいただき、今後に向けたアドバ イスをいただきたくお願いする次第です。

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第344回(2014/5/7)

発表題目

考古・歴史年代覚書

発表者

柳生 孝昭

資料

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内容

440万年前の初期猿人(アルディピテクス・ラミダス)誕生から670年法隆寺焼失 までの間における日本列島/中国大陸/朝鮮半島の主要な出来事を、年代を追って 解説する。

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第343回(2014/4/23)

発表題目

日本古代史(佃学説)の紹介(1)

発表者

手島 歩三

資料

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内容

佃収さんはユニシスを1995年に退職後、江上波夫氏(騎馬民族征服説)の後継者 として「東アジアの古代文化を考える会」を主管してこられました。

文献考古学のアプローチによる長年の研究結果を「古代史の復元シリーズ」とし て8巻の本を自費出版しておいでです。日本書紀や古事記だけでなく、漢書や後漢 書、朝鮮の桓壇古記、三国史記のほか、日本の古文書をデータベースに登録し、 様々な角度で検索して歴史の整合や食い違いを確認しています。その結果として 思いがけない知見を8冊の本に述べています。

今回は前半、倭国はどこから来たか、どこに建国したか、佃さんの本に沿って報 告します。高天原はどこに在ったのでしょうか?天下るとはどのようなことを指 すのでしょうか?

古事記や日本書紀には分からないことがたくさんあります。十分には理解できてい ないので、自信がありませんがあまりに面白いので皆様に紹介させていただきます。

開催回・開催日

第342回(2014/4/9)

発表題目

関連性理論(2)

発表者

大野 q郎

資料

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内容

前回は、関連性理論の2つの基本原理で議論が沸騰しました。ウィルスンのロン ドン大学での講義は、市井の人(layman)を対象としたボトムアップ方式の説明 ですので、玄人の多いわかみず会では、却ってわかりにくかったのかもしれません。

そこで、今回はスペルベル/ウィルスンの最新著書のごく一部を抄訳して、2つの 原理の部分を補います。こちらの方が例文など洗練されております。前回欠席され た方も、この補足で関連性理論のさわりを手っ取り早く了解できるようです。

補足の後は、残りの「語彙意味論」になります。概念/カテゴリ/プロトタイプな どが鍵語で、チョムスキー/フォーダー/レイコフ/スペルベルなどが登場します。

 
Dan Sperber & Deiadre Wilson “ Meaning and Relevance” Cambridge University Press 2012  
これらに少しだけ、拙考を加えてみます。いろいろご教示いただければ、幸いです。

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第341回(2014/3/26)

発表題目

関連性理論(1)

発表者

大野 q郎

資料

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内容

今まで言語関係では、
 
 生成文法:チョムスキー、ピンカー  認知言語学:レイコフ、フォコニエ、ラネガー  時枝文法:佐久間鼎、三上章、水谷静夫  
などを話題にしました。

今回は、認知科学の成果を出来るだけ取り入れようとしている言語論として、最 近話題になっている語用論:スペルベル、ウィルソン、カーストンの「関連性理 論」を採り上げます。

前半は、一番分かりやすい、ウィルソンのロンドン大学での3つの講義を中心に ご紹介します。狙いは、メタファーやアイロニーそして文学的文彩(あや)の解 釈です。後半は、その他の話題を、以下から選んでご紹介します。
 
 Dan Sperber & Deiadre Wilson
 “Relevance second edition” Blackwell Publishing 1995
 
 Dan Sperber & Deiadre Wilson
 “Meaning and Relevance” Cambridge University Press 2012
 
 ロビン・カーストン 内田聖ニほか訳
 “思考と発話 ‐ 明示的伝達の語用論” 研究社 2008
 
 ディアドリ・ウィルスン ティム・ウォートン 今井邦彦編
 “最新語用論入門 12章” 大修館書店 2009
 今井邦彦 “語用論への招待” 大修館書店 2001
 
 今井邦彦・西山佑司
 “ことばの意味とはなんだろう 意味論と語用論の役割” 岩波書店 2012
 
 水谷静夫
 “曲り角の日本語” 岩波新書 2011
 
 安西祐一郎
 “心と脳 認知科学入門” 岩波新書 2011
 
 春木豊
 “動きが心をつくる 身体心理学への招待” 講談社現代新書 2011
 
これらに少しだけ、拙考を加えてみます。いろいろご教示いただければ、幸いです。

開催回・開催日

第340回(2014/3/12)

発表題目

「"科学的"とは何か」とは何か

発表者

柳生 孝昭

資料

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内容

雑誌「科学」(岩波書店)2013.11月号の特集「“科学的”とは何か」を、この 今日的な主題に惹かれて一読したが、多くの、浅からぬ問題を覚えた。特に冒頭の、 総論的に位置付けられている、松原 望:「「想定外」に見る科学主義の虚偽」は、 論証の誤りと逸脱に満ちている。

近時、特に福島原発の事故以降、科学・技術批判が盛んだが、かかる劣悪な言説は、 逆効果を招くのみならず、真の論点を見失わせることになりかねない。 また「権 威有る」と見なされて来た同誌が、重要な問題に、粗末な編集態度で臨むことは、 この国の科学・技術論評の益々の貧困化を憂えさせるものが有る。以上に鑑み、松 原論文の批判と、「科学主義」や「想定外」なる文言の検討を試みたので、同論文 と併せて議論の俎上に載せたいと思う。

開催回・開催日

第339回(2014/2/26)

発表題目

Russellの分岐型理論(2)

発表者

山崎 利治

資料

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内容

前回は、Russellの分岐型理論(1)として、およそ次をお話しした。逆理回避策とし ての悪循環原理によって個体、命題、明題関数を型に分け、さらに型を層化し階を 設けた。残念ながら、型と階の本質を説明できなかったが、今回はその反省と型と 階をもつ体系のあらましをお話したい。

開催回・開催日

第338回(2014/2/12)

発表題目

Russellの分岐型理論(1)

発表者

山崎 利治

資料

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内容

今日、Bertrand Russellの分岐型理論Ramified Type Theoryは忘れられたという。 しかし、以降、数多くの型理論が研究・実現され、実用にも供されるようになった。

CoqやAgdaにみられるように、 型理論はプログラマにとってはプログラムの仕様・ 検証・実現の ための形式的体系である。

分岐型理論はそれら型理論の嚆矢であった。数学を論理学のうちで展開しようとい う試みは、まず、19世紀末から20世紀初頭にかけて発見された数学や論理学におけ る逆理を克服する必要があった。

Russellの努力の結晶が分岐型理論であるが、そこで考察された分岐は、今では不要 になり、また、新たな知見が加味され現今の型理論に成長する。その発端を振り返りたい。

開催回・開催日

第337回(2014/1/29)

発表題目

iPhoneゲームアプリ開発にチャレンジ!

発表者

河合 昭男

資料

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内容

iPhoneゲームアプリを個人でも開発できることを知ったことがきっかけで、個人 的な好奇心からゲームアプリ開発を始めた。

その過程でスティーブ・ジョブスのシンプルの哲学/美学を垣間み実感した。以 来Mac派になり、ノートPCもデスクトップもMacに移行した。

今回は開発技法解説ではなく、その開発過程でおもしろいと感じた体験談を中心 にお話したいと考えています。
 
 ■発表内容
  作成したゲームアプリ紹介
  ・ライフゲーム
  ・マンデルブロ(フラクタル)
  ・最近始めたUnityによる3Dゲーム
 
 ゲーム開発からリリースまでの手順、バナー広告などの体験談をお話したいと  考えています。
 
 ■ダウンロード
 もしiPhoneをお持ちの方は以下すべてfreeですのでApp Storeからダウンロード  してみてください。
  ・シムライフ(Sim Life)
  ・きゃむきゃむ(CamCam16)
  ・つぎつぎ(AlignIt16)
    (またはAkio Kawaiで一度に検索できます)

開催回・開催日

第336回(2014/1/15)

発表題目

数独の数理

発表者

柳生 孝昭

資料

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内容

一意解の存在が保証されている問題でも、一見、それ以上は確定値の記入ができ ず、試行に訴える。従って、後退の危険を冒さざるを得ない場面が有る。それを 避ける方法は無いのか? 逆に言えば、解が無い、あるいは複数の解が存在するの は、如何なる条件の下にであるのか、を探りたい。議論は次の4段階から成る。

第1は「極小閉記入」の概念を導入し、3×3の小行列、9個の行、列の部分記入の 各々が、一意的に極小閉記入の直和に分解できることを示す。

第2は、空でない極小閉記入は可解、しかも解の graphの和となることを証明する。

第3に、桝目 [j ,k] に数字 s , …, t が記入されている状態を、論理式 《[j ,k], s 》∨…∨《[j ,k], t 》と定式化すると、全ての記入は、初期値を 公理とする命題論理的な演繹の帰結として得られることが分かる。

第4は通常の算法では、論理式 α, β とγ が異なる部分記入に属する時、正し い推論式 α∨β├ γ を実現できないので、各極小閉記入の解 graph への分解 を(関係 database の意味での)「関係」と見て、「結合(join)」の操作を施し、 大局的に整合した解を得る。